
「女性の命」髪を慈しむならお六櫛

お六櫛は天然木「みねばり」を板に、櫛歯を熟練の職人がひとつひとつ手作業で仕上げた、古き良き日本の工芸品です。天然木で作られた櫛は樹脂の櫛と違って、静電気を発生させません。また、適度な硬さを持つため、地肌へのマッサージ効果もあります。
髪に優しい梳き心地と木の味わい深いぬくもりは、使っていく内にどんどん愛着が湧いていきます。髪をいたわりたい方へオススメしたい逸品です。
こちらは毛髪を整えたり結うときに用いる、やや歯の荒い「解かし櫛」になります。現代の日常でスタイリングをするときに使用する櫛と同じスタンダードな櫛といえます。こちらの4寸は大きすぎず小さすぎない程良いサイズなので、ポーチに携帯するのにも最適です。
希少な日本の伝統工芸
お六櫛はほとんどの工程が手作業で作られています。特に櫛歯は、職人が熟練の手先の動きで入れていく繊細かつ高度な技術が必要です。時には1本の櫛に100本以上。髪に引っかかりなどが無いよう、等間隔に、真っ直ぐに。非常に正確かつ神経を使う作業です。
完成までに時間もかかる上、このお六櫛を作る事が出来る職人は、発祥元の木曽でもごく僅か。担い手の育成にも力は入れていますが、いつ果ててもおかしくない現状ではあります。
残念ながらこういった形状の櫛は現代日本では日用品とは呼べないものになりました。しかし、それが逆に今は新しいとメディアに取り上げられる機会も増え、伝統工芸品として語り継いでいく使命を胸に、ひとつひとつ、心を込めて作っています。

由来~お六伝説~

300年ほど前の江戸中期頃、木曽に大層美しいと評判の旅籠屋(はたごや 今でいうホテル)の娘「お六」がいました。お六は持病の頭痛に悩み続けており、治したい一心で御嶽山に詣で願掛けをしたところ、「みねばりの木で作った梳き櫛で朝夕に髪を梳けば必ずや良くなる」というお告げがありました。早速それを実行すると、不思議な事に病が快方に向かったといいます。
この事がきっかけで、お六はみねばりで作った梳き櫛を土産物として売り始めるようになると、瞬く間に木曽路・薮原宿を行き交う旅人の間で評判となりました。
これが木曽郡木祖村薮原に伝わる「お六櫛」の原点と伝えられています。実用品の櫛でありながら、長野県伝統工芸品として今も愛され続けているのです。
サイズ

やや歯の荒い「解かし櫛」になります。現代の日常でスタイリングをするときに使用する櫛と同じスタンダードな櫛といえます。程良いサイズなので、携帯するのにも最適です。
素材

お六櫛の原点ともいえるカバノキ科の落葉樹小高木です。あまりに堅いため、『斧折樺(オノオレカンバ)』という俗称を持っています。過酷な環境で育つため生長が極めて遅く、胴回りが年に0.2mmほどしか大きくなりません。産出量の少ない希少な木材ゆえ、他の木に見られないほど密度が高く緻密な組織を持っています。堅いだけでなく粘りがあり、狂いも出ないことから、梳き櫛の材料に適しており、磨くと光沢が出てきます。その堅さ・丈夫さから、「お六櫛は親子三代に渡って使える」と言われているほどです。
お手入れについて

十分に精油仕上げをしておりますので、お買い上げ後はすぐにそのままお使いいただけます。日常のお手入れとしては、櫛歯の中に付着した汚れやゴミは毛足のしっかりとした歯ブラシ等でお掃除していただき、ご不要の布きれ等で櫛全体を乾拭きすることをお勧めいたします。
また、年に3~4回ほど、椿油等を塗り込み浸透させるお手入れをすると効果的です。前述のお掃除の後に、椿油等を小皿に出しそこに櫛歯の内側を念入りに全体的に塗り込みます。その後、PP袋などに入れて密封し、1~2晩ほど置いた後は、ご不要の布きれで乾拭きしてからご使用ください。最初はべとつき感がありますが、徐々に以前の梳き心地が戻ってまいります。
ケースについて



商品詳細
商品名 | お六櫛 解かし櫛(小) |
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寸法 | 約12.5×6.5cm(4寸) |
木材 | 天然木:みねばり |
注意 | 本製品は天然木を使用しています。 湯・水では洗わないでください。つやの低下、また変形や変色の原因になります。 曲げたり落としたりしないようご注意ください。衝撃により、破損や櫛歯の損傷等の恐れがあります。 |