ふじは「国光」×「デリシャス」を親に持ち、1962年（昭和37年）に品種登録されました。
しっかりとしたやや粗めの果肉でパリパリ・シャクシャク感が楽しめます。甘味と酸味のバランスに優れ、果汁が極めて多い事も特徴です。
国内で最も生産数が多い品種という事から、まさに日本人好みのりんごと言えるでしょう。お歳暮などの贈答用にも間違いありません！

　3人の先人たちが拓いたフルーツ王国

南信州に位置する長野県松川町は大正４年１９１５年から、３人の先人によって果樹栽培が始まりました。
近年では、りんごや梨の他に、ブルーベリーやさくらんぼ、プルーンにプラム、洋梨にぶどうなど、様々な果樹が栽培される有数のフルーツ王国として知られています。
こうして実りある１００年目を迎えられたのも、３人の先人たちが知恵を貸し合って、この地に適した果樹を選んできた結果なのです。

　自然の恵みがリンゴを甘く育てる

そんなフルーツ王国・松川町を代表する果樹の一つであるリンゴ。
青森県をはじめ、長野県内でも林檎栽培が盛んな地は数多くありますが、その中でも松川町はリンゴの栽培には最適な環境であると言われています。
土地の標高の高さに加え、天竜川の侵食による河岸段丘によって立ち込める朝霧、朝晩の寒暖の差…さまざまな要因がバランス良く調和して、松川のリンゴは美味しく実るというわけです。
どれもこれも人の手によって作り出せる要因では無いもの。まさに自然の恵みのおかげと言えるかもしれません。

　手のかかるりんご栽培も笑顔で楽しむ

たわわに実ったりんごをバックに微笑んでくださった丸山農園さん。
ふじは朝晩の寒暖差が大きくなると色付き始めますが、太陽の光があたる面はより一層赤みを増していきます。
実全体がきれいに色付いた林檎を作るためには、まんべんなく陽を当てる「玉回し」という作業を数回に掛けて行わなければなりません。
この「玉回し」、少しでも手加減が狂うと枝から実が落ちてしまい、全てが台無しになるというのです。まさに熟練のワザ。
畑の林檎全てを「玉回し」するのはとんでもなく大変な作業ですよね？と伺うと、 「綺麗に色を付けるだけでなく、蜜の入り方や味にも違いが出るような気がして、手が抜けないんだ」と丸山さんは笑顔で答えて下さいました。
そんな丸山さんの愛情たっぷりに育った林檎たち。何だかひときわ赤く色付いて見えますね！